PR業界は、デジタルトランスフォーメーションの波を受けて大きく変化しています。従来の広報活動に加え、SNSやデジタルメディアを活用したコミュニケーション戦略の重要性が増しており、様々なバックグラウンドを持つ人材が求められています。
今回は、ジュエリー販売職からPRアシスタントへと転身を果たした篠塚さんのキャリアチェンジ事例をご紹介します。特に、未経験からPR職を目指す方に参考になる、具体的な転職活動のプロセスと成功のポイントについてお話を伺いました。

「お客様との直接的なコミュニケーションだけでなく、より広い範囲に価値を届けたいという思いが強くなっていきました」と篠塚さん。外資系ジュエリーブランドでの販売経験を通じて、商品の魅力をより多くの人に伝えたいという想いが、PR職を志すきっかけとなりました。

「『このブランドにこんな可愛い商品があったのを知らなかった』『もっと早く知れたら良かった』というお客様の声を聞くたびに、もっと多くの方に商品の魅力を伝えたいという気持ちが強くなっていきました」

未経験者の転職において重要なのは、長期的なキャリアビジョンを持つことです。篠塚さんの場合、以下の3つの選択肢がありました：
1. 法人営業やマーケティングからスタート
2. 広告代理店でPRを学ぶ
3. ブランド直属のPRアシスタントとして経験を積む
「PRアシスタントは確かに雑務が多いかもしれません。でも、年齢を重ねるほど未経験での転職は難しくなります。まずは現場で実務経験を積むことを選びました」

篠塚さんは複数の転職エージェントを利用することで、より多角的な視点を得ることができました：

・大手総合エージェント
‐ 幅広い求人情報の提供
‐ キャリアの方向性に関する助言

・業界特化型エージェント
‐専門的なアドバイス
‐具体的な面接対策
‐同業界転職者の具体例の提供

「エージェントによってアドバイスは異なりましたが、それぞれの強みを活かしたアドバイスだと理解できました。結果として、ファッション業界に特化したエージェントのアドバイスを参考にしました」

1. 入念な企業研究
* プレスリリースやSNS運用状況の分析
* 過去の広報キャンペーン事例の研究
* 企業文化や育成方針の理解

2. 具体的な志望動機の整理
業界志望理由：志望業界の最新情報をキャッチアップしておくと好印象です。PR業界ではデジタルシフトや市場の将来性などを確認しておくとよいでしょう。
職種志望理由：PR業界である必要性を、説得力持って説明できるようにしましょう。例えば、SNSの普及、認知チャネルの多様化時代における戦略的コミュニケーションへの関心といった内容です。
企業志望理由：志望会社のミッション・ビジョン・バリューはしっかり確認しておきましょう。また自身の成長機会を具体的に説明できるとより良いです。

3. 実践的な面接対策
* 未経験をポジティブに説明する準備
* PR業界の最新トレンドの把握
* これまでの経験を活かせる点の整理

4. 柔軟な職種選択
* PRアシスタントからのキャリアパス
* 広報部アシスタントなど関連職種の検討
* 研修制度が充実した企業の選択

特に未経験者の場合、即戦力は求められませんが、学ぶ姿勢と将来のビジョンを明確に示すことが重要です。

1. 長期的なキャリアビジョンを持つ
2. 複数のエージェントの意見を参考にする
3. 特化型エージェントを活用する
4. 徹底した準備で自身の熱意を伝える

PR業界は今後も変化し続けることが予想されます。様々なバックグラウンドを持つ人材にとって、チャンスの多い業界と言えるでしょう。